平野良、なだぎ武、もう中学生、ジョイマン高木インタビュー:「舞台『ハイスクール!奇面組3』~危機一髪!修学旅行編~」

1980年代週刊少年ジャンプに連載された学園ギャグ漫画「ハイスクール!奇面組」。アニメ化もされたこの伝説の作品が、2017年、2018年に続き、2020年11月18日〜23日に三度目の舞台化決定!

今回は原作でも人気の「修学旅行編」をベースに、奇面組ととりまく個性豊かなメンバーが起こす騒動をドタバタコメディとして描く!一堂零役の平野良、出瀬潔役のもう中学生、大間仁役の高木晋哉(ジョイマン)の「奇面組」メンバーと、熱血教師・事代作吾役のなだぎ武の、舞台化第1弾から続投として出演となるメンバーが集結!俳優と芸人の融合だからこそできた爆笑の舞台の裏側を聞いた。

●奇面組の舞台化について。一番初めに舞台「奇面組」のオファーを聞いたときの感想、第3弾の上演が決まっていかがですか?

平野良(以下平野):最初第1弾のオファー頂いたときは、原作をちゃんと知らなかったので、原作コミックを読んだのですが、このハイテンションなギャグをどうやって舞台化するのか最初は想像できなかったです。それが第2弾、そしてついに第3弾ということで、まずこの時期に舞台ができるということと、ここまで続けてこれたという嬉しさがあります。

なだぎ武(以下なだぎ):自分は原作のファンで世代なのですが、最初オファー頂いたときは、知っている世代は懐かしいけど、若い子たちは知らないんじゃないかなと思いました。その中でどのように現代に舞台化するんだろうと思っていたのですが、第1弾、第2弾も若い世代の方にも受け入れてもらえて、原作ファンの方も多く来てくれて嬉しかったです。

ジョイマン高木(以下高木):僕は役者の仕事のオファーが初めてで、色々な演技プランを練っていったら、セリフがネタのラップだらけで役作り必要ないんだと肩透かしをくらいました(笑)

もう中学生(以下もう中):ご一緒させていただく方や作品の内容も「あはは」「おほほ」の連続なので、公演期間も毎日ワクワクできるので楽しみしかないです。


平野:笑える演劇って本当に難しいと思うのですが、しかも本職の芸人さんが入るということで、プレッシャーを感じつつ第1弾の稽古に臨んだことを覚えています。やってみて「おもろない」って空気になったらどうしよう…本職の芸人さんたちが笑いに厳しい空気感だったらと緊張しました。実際はわきあいあいで始まったらずっと笑ってばかりで、毎日楽しかったです(笑)

高木:逆に我々は役者さんに面白くないって思われたらどうしようと戦々恐々としていました(笑)。

なだぎ:芸人が何芝居してんだって思われたらどうしよう、とかね。最初平野良と演出のなるせさんがなんでも言い合える関係性ということを知らなかったから、演出家に対して意見を強く言ったり、ディスカッションしている姿を見て、俺らも怒られたらどうしようと舞台のお芝居への緊張が高まったことはありました(笑)。実際は本当にストイックに現場と作品のことを考えてまとめてくれる座長で、フォローもたくさんしてくれるので頼りにしています。

●原作の世界観を大事にしつつも、それぞれの芸(ラップやダンボール芸)を劇中でも披露したりと自由な印象があります。舞台「奇面組」の演出についていかがですか?

なだぎ:第1弾で舞台「奇面組」の形が見えて自由度もわかって、公演期間中にもどんどん間口が広がったので、それを経た上での第2弾は本当に自由でした(笑)

平野:なるせさんとどう作っていこうというより、みんなで現場で作り上げていったものを、なるせさんに最終チェックしてもらうという感じでした。

高木:僕に対してなるせさんのあたりが強いのですが、僕これしか舞台やったことないので、これが普通なのかと思ってました。なかなかセリフが覚えられなかったりするのですが、本気目でしばかれるんです…。

平野:高木さん、第1弾を経て第2弾でめっちゃセリフ減りましたよね(笑)前回も一行しかないセリフのために台本を離さなかったり(笑)

高木:できなさすぎて稽古中に演出家に蹴られてました。
あとだいたいセリフがラップになってしまうので。役作りというかラップ作りになってしまうんです…。 もう中:僕は何をしてもニコニコOKしてもらえるのですが、普通にお芝居のこと聞こうとしても教えてくれないやばい関係です(笑)

平野:第2弾のとき、もう中さんがちょっと芝居がこなれてしまって、なるせさんから「そういうんじゃない」って言われてましたよね(笑)

もう中:舞台「奇面組」第1弾のあとにシリアスな作品の別現場で学んだことを活かそうとしたら、そういうことじゃないと言われました。

なだぎ:ベクトルが逆ですからね(笑)

平野:舞台「奇面組」は第1弾と第2弾を経て、役者の個性と作品の面白さのミックスで相乗効果が出せる、パーソナルを存分に活かせる土壌があるという点はなかなか他にはない魅力なので、その人が持っている面白さを出して、このメンバーでしかできない作品にしたいですね。

もう中:素で出てもいいということが、かえって高木さんに悪影響なんです!(笑)。前回、一公演まるまる結婚指輪付けたまま出てしまって。高校生役なのに。しかも公演終了後に気づくという…。

高木:今回も一回くらいやってしまうと思います(笑)。舞台「奇面組」は毎回必ず面白い趣向が凝らされていて、原作漫画でキャラクターが二頭身になるところの再現などは自分たちでやっていても楽しかったので、今回もどんな仕掛けがあるのか注目して欲しいです。

なだぎ:主題歌に合わせて振り付けがあるのですが、そんなに難しくないフリなのに毎回高木ともう中が必死に練習していている姿が面白いので、今回もそのシーンがあったら楽しみにしていてください。

●新登場のキャストやキャラクターも多いですが、今回の修学旅行編のみどころや、気になる新キャスト・新キャラクターを教えてください。

なだぎ:第2弾の公演のときから修学旅行編も舞台化したいとなるせさんもずっと言っていて、やっと実現したなという感じです。

平野:今回の修学旅行編の台本読んだのですが、読んでいてあっという間という感覚が久しぶりでした!展開がはやくドタドタと物語が進む。セリフのト書きで、なだぎさん「気の利いた一言」高木さん「ラップ」もう中さん「ネタコーナー」って書いてある所がありました(笑)

高木:なるせさん僕に役者やらす気ないですね(笑)

もう中:現場でもどんどんアドリブが増えていくんです。ドキドキしますね。

なだぎ:今回の修学旅行編で気になるのはリーダー組ですね。第1弾のときに、リーダー組一人ひとり大喜利のようにツッコんで処理していかないといけないアドリブパートがありまして、それがめちゃくちゃハードだったのですが、今回も個性豊かな面々だと思うので、どんな人なのか、素と役者の境界線を探っていじるのが楽しみです!

高木:今回舞台初登場の痩猪エルザが気になります!

もう中:僕はなだぎさんとの絡みが楽しみです!家に帰っても思い出して笑ってしまうほど現場でも楽しいので。

平野:今回奇面組メンバーで唯一新キャストの井深克彦くんの演じる物星大くんにも注目です。普段から人から可愛く見られることを意識しているやつなので(笑)、かわいい物星大が見られると思います。以前共演経験のある河川唯役の和田まあやちゃんは、本当に天然でいじりがいのある子なので、河川唯との融合が楽しみです。

なだぎ:あと春曲鈍役の宮下雄也がすごい!役者だけど芸人よりアグレッシブで、第2弾で共演したときに芸人として触発される部分がありました。今回もどんなお芝居をぶつけて来てくれるのか楽しみです。

平野:舞台「奇面組」はアドリブも多くて、毎公演毎公演が本当に変わるんです。毎公演違っていいと言ってもらえるのも逆に貴重な作品だなと思います。芸人のみなさんはライブに強いメンバーなので、俳優チームだけだとマンネリ化しがちなところに常にいろんな風を吹き込んでくれるので、毎公演楽しみです。

なだぎ:役者の方にそう言っていただけるとやりがいありますね。アドリブを期待して頂いていることもあり、台本通りに毎日やることは少ないです。あまりに舞台「奇面組」で自由に演じさせてもらっているので、極力台本どおりにお芝居をする他の作品に出演させてもらっているときも、もっとできるところはないかって探してしまいます(笑)

高木:芸人の直感を舞台上ですぐ出せる、ノンストレスな舞台でありがたいです!

なだぎ:芸人の瞬発力が舞台上でも活かせるのは楽しいです。ボケは役者さんもできるけれど、ツッコミは芸人じゃないと難しいなという時はあるので、今回も気合い入れてがんばります。

平野:アイドルから芸人まで、バラエティ豊かなキャスティングで、本当に面白い現場です。今回は新キャスト、新キャラクターではじめましての人も多いのですが、どう絡んでくるか楽しみです。
第2弾は春曲鈍ことどんちゃんが中心のストーリーでしたが、今回はラブコメ要素も多く、奇面組の活躍含めて初心に戻っているところも見どころかなと思います。

●舞台「奇面組3」を楽しみにしてくださるファンに向けて

平野:舞台「奇面組」の魅力はなんと言っても、何も難しいことを考えず悩まないですむところじゃないですかね。深い考察が必要な設定もなにもない!(笑)

なだぎ:難しいことを考えることもなく、キャスト同士であれこれ密に悩むこともなく、ただただ楽しい現場で面白いことを追求していける作品です。こういう時期だからこそ笑える環境は大事。自分自身笑いに助けられてきたし、みんなに笑ってもらって、お客さんの救いにもなればと思います。この舞台は難しいこと一切ない。ただただ楽しみに見に来てください!

もう中:普段ネタは一人で作っているので、舞台を経験して、みんなで作っていく喜びを学びました。今回もみんなで一緒に成長できるようにがんばりたいです。

平野:あとこの時期の役者モードの高木さんのTwitterが楽しみです(笑)
高木:舞台上でなかなか役者っぽさが出せないので、ツイートで役者っぽさを出そうかと(笑)

平野:「芝居をやって疲れた体にこれが滲みる」ってビールと大根の写真あげたり、「今日は小屋入り前の休日。この休日こそが良い作品を作るミソなんだ。だって鍋でもなんでも1日寝かすでしょ?」みたいな呟きをしていて(笑)

高木:今回の取材が始まってやっと役者モードにスイッチ切り替わりました

もう中:取材終わったあとのツイートに期待ですね(笑)

高木:あれやるとフォロワーが減るんですよね

なだぎ:カンパニー内の視聴率はすごい高いんですけどね(笑)

平野:今回舞台第3弾ではありますが、人物紹介の部分もあるので第1弾・第2弾を見ていなくてもわかりやすい内容にもなっています。修学旅行編でよりパワーアップして、恋愛も友情も含みつつ、大人たちが思いっきり全力でやるというのはそれだけで面白いと思うので、いっぱいみんなで表情筋が使えたらなと思います。舞台「奇面組」はお客さんも含めて完成する作品なので、原作ファン、老若男女期待できる作品にします!

<ライブビューイング(生配信)について>
ライブ配信プラットフォーム「ミクチャ」にて楽日公演ライブビューイングが決定!

■配信日時
2020年11月23日(月・祝)
12:00公演/16:00公演【計2公演】

「ミクチャ」とは?
ライブ配信と動画投稿でコミュニケーションを楽しめるアプリ。2013年12月より運用を開始し、国内累計1,500万ダウンロードを突破。現在の月間訪問者数は400万人を超えています。2020年7月にサービス名を「MixChannel」より「ミクチャ」に改称。
公式サイト: https://mixch.tv (PC、スマートフォン共通)
アプリダウンロードURL:https://app.adjust.com/yujmw34

<役者プロフィール>
平野良(ひらの・りょう)神奈川県出身。1999年テレビドラマ「3年B組金八先生」に出演。以後、テレビ、バラエティ、舞台と活動の幅を広げている。近年の主な舞台作品に『文豪とアルケミスト 余計者ノ挽歌』、ミュージカル『憂国のモリアーティ』、舞台『アオアシ』、ミュージカル『FACTORY GIRLS~私が描く物語~』、る・ひまわり×明治座年末“祭”シリーズ明治座の変『麒麟にの・る』、『ウエアハウス─double─』等がある。

もう中学生(もうちゅうがくせい)長野県出身。2001年にピン芸人として初舞台を踏み、劇場ライブ、単独ライブ、テレビ等で活躍。近年はミュージカル『メリー・ポピンズ』ロバートソン・アイ役、『トムとジェリー 夢よもう一度』ブッチ役等、俳優として舞台作品にも積極的に出演している。

高木晋哉(たかぎ・しんや)神奈川県出身。中学の同級生である池谷和志と共に、お笑いコンビ「ジョイマン」としてテレビ、ラジオ、CM等で活躍を続けている。

なだぎ武(なだぎ・たけし)大阪府出身。コメディアン、また俳優として、多くのバラエティ番組、テレビドラマ、ラジオ、舞台等で活躍している。主な舞台作品に『晦日明治座納め・る祭~あんまり歌うと攻められちゃうよ~』、ミュージカル『三銃士』、ミュージカル『魔女の宅急便』、ミュージカル『フラッシュダンス』などがある。


<公演概要>舞台『ハイスクール!奇面組3』~危機一髪! 修学旅行編~
2020年11月18日(水)~11月23日(月・祝)@草月ホール
原作:新沢基栄(集英社文庫コミック版)
脚本:田中大祐
演出:なるせゆうせい(オフィスインベーダー)
出演:平野 良、寺山武志、もう中学生、高木晋哉(ジョイマン)、井深克彦/和田まあや(乃木坂46)、西田薫子/宮下雄也/なだぎ武 ほか

公式サイト:https://kimengumi-stage.jp/
チケット:https://w.pia.jp/t/kimengumi-stage/

<クレジット>(C)新沢基栄/集英社・2020舞台「ハイスクール!奇面組3」製作委員会

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