【藤城アンナ】インタビュー後編:ハーフモデルとバンドと自身のヒーロー

アイドルグループ解散を経て、モデル・ミュージシャンとして活躍する藤城アンナさんへのインタビュー。

前編では「デビューのきっかけ」や「アイドル時代を振り返って得たもの」「ミス・スプラナショナル日本大会」等に関して語った。後編では「ハーフモデルの中での自身の強み」や「結成したバンドと1stシングル」について、さらに「自身にとってのヒーロー」について語っている。

【カワイイとカッコイイが両方できるハーフモデル】

--ミス・スプラナショナルで特別賞も受賞されてますが、ハーフモデルっていろいろといらっしゃると思うんです。

藤城アンナ(以下、藤城) そうですね。

--アンナさんは、ハーフモデルの中で強みにしている部分ってありますか。

藤城 ハーフのモデルの方、沢山いらっしゃると思うんですけど、アイドルで活動していたっていうことも生かして、かわいいとかっこいいどっちもできるよっていう。

--なるほど

藤城 自分の中ではアイドルとしてかわいいも勉強してきたじゃないけど、こう普通のモデルでは出せない一面もおそらく培えたのかなっていう。

--それはいいですね。言われてみて初めて気づきました。

藤城 あんまりいないのかなと思いました。勿論かわいらしい雰囲気を持ってる方は沢山いると思うし、モデルさんってどっちもできて当たり前だと思うんですけど、アイドルならではの表現ができるのかなという(笑) これからやっていけたらいいなという風に。

--アイドルならではの表現ってありますよね。キャピキャピ感というか、かわいらしさみたいな。

藤城 HKTに村重杏奈さんというハーフの子がいて、その子がすごく大好きなんですけど。その子はどちらかというとかわいい系なんです。

--アイドルやグループで活動してた人がソロになって、1人でいろんな活動をする時って人間性が出てくるじゃないですか。アイドルの中ではそのアイドルっていう一つの中にくくられたのが、今度は自身が独り立ちして、自分というものを打ち出していく場面がこれから出てくると思うので、勝負の場面もあると思いますけど。かわいいとかっこいいはキーワードになりそうな気がしますね。

藤城 どっちも出していきたいっていう気持ちがありますね。

--表現の幅をもともと広くお持ちなんで、白から黒へとか、色もいろいろ変わっていけそうなアンナさんなので、楽しみに見ていきたいなと思います。

藤城 はい、ありがとうございます。

【バンド:wachowski(ウォシャウスキ )を結成】

--そんなアンナさんがですね、wachowski(ウォシャウスキ)というバンドを結成されたということで、これウォシャウスキを読むのが大変でした(笑)

藤城 絶対読めないだろうなって括弧をつけたんですけど(笑) 括弧つけないと分かんないだろうなと思って。

--これ男女混成の5人組バンドということですが、その中でボーカルとキーボードを担当されてるということで、このバンドの名前は誰が考えたんですか。

藤城 井出和幸さんていう方と一緒に考えたんですけど。

--どういう意味なんでしょうか?

藤城 wachowski(ウォシャウスキ)は映画監督の名前なんですがポーランド系アメリカ人なのとトランスジェンダーの人だから男女混声バンドに合うかなと思いまして。

--2人でこれはいいなと思った時はどんな感じだったんですか。

藤城 バンド名はずっと悩んでいて。一度決めたんですがメンバーでもう一度考えようとなって悩みに悩んで決まりました。

--メンバーの中で天から降りてきた名前、といった感じですか。

藤城 そんな感じでした。

【1stシングル「喪失」とはどんな曲か】

--ファーストシングルの「喪失」は僕も聞かせていただきましたけど、どの様に作られたんでしょうか?

藤城 1曲目が「喪失」って少しインパクトがありますよね。

--いきなり失っちゃうのみたいな(笑)

藤城 井出さんがもともとこのファーストシングルが「喪失」と「再生」っていう二曲なんですけど、バンド名を「喪失と再生」にしようとしてたんですよ。

--そうなんですね。

藤城 井出さん曰く「人間は喪失と再生を繰り返してる」ってすごくおっしゃってて、多分、井出さんの思う人間というか、きっと井出さんが伝えたいことが詰まってる曲だと思いますね。でも「喪失」ってタイトルで、何か重いのかなと思いきや、聞いたら結構、疾走感あふれる感じの曲なので。

--バックドラムも疾走感ありますよね。

藤城 そうですね、聞きやすいと思います。

--最初歌ってみてどうでした。

藤城 井出さん私が19歳の頃から知り合いで、だからアイドルになる前から見てくれてるので、結構私の歌いやすいキーをちゃんと理解して作ってくれてるんで、歌ってて気持ちがいい曲でした。

--歌ってると、自分に合ってるなっていう感じします?

藤城 そうですね。特にサビのメロディーとか歌っててすごく気持ちいいです(笑)

--歌うことがお好きなんですよね。

藤城 そうですね、歌うことはずっと好きでした。高校のときも軽音部で。

--軽音部ですか。

藤城 はい。それこそドラム叩きながら歌ったりしてて、高校の時。

【特技のドラムについて】

--特技がドラムなんですよね?いろんな楽器がある中で、ドラムをやってみようと思ったきっかけは何だったんですか。

藤城 きっかけは小学生の時にORANGE RANGEが好きで。当時、かっちゃんというドラムがいたんですよね。その方を見て、バンド全体で見てる時に、どうしてもドラムに目がいっちゃって。

--かっちゃんに惹かれたわけですね。

藤城 ドラムってすごい楽しそうだな、と思って。

--でもORANGE RANGEってどっちかというとトリプルボーカルに目がいっちゃう人が多いと思うんですけど、ドラムに目が行ったんですね。

藤城 はい、行きましたね自然と。

--そこから行動に移すってハードル高いと思うんですけど。

藤城 そうですね、中学生の時にドラムの環境がなかったんで、お兄ちゃんの部屋にあったジャンプとかをガムテープで固めて、ドラムに見立ててスティック買ってきて教則本読みながら叩いてみるみたいな。

--(笑)

藤城 中学には吹奏楽部はあったんですけども、ちょっと吹奏楽…。

--吹奏楽だと、ドラムばかりじゃないですもんね。

藤城 でもやっとけば良かったなって思いました。高校に入って吹奏楽でドラムやってましたって女の子とかすごい上手で、中学生時代はバドミントン部で部活動しながら、空いた時間でやったりしてっていう感じでした。

--ドラムはやってて気持ちよさそうだなって気がします。

藤城 そうですね。叩けば音鳴るんで、ギターは、なんか思うように音鳴らなかったり、大変そうじゃないですか、コード押さえたり。一応買ってやってみたんですけど、私には難しかったんで、なんかドラムは楽しいですね気持ちがいい。

--ドラムが合ったんですね、ご自身の中では。

藤城 はい。

--今はボーカルとキーボードをご担当ということなんですけど、ドラムもこれから披露していきたいなという感じですか。

藤城 そうですね、ドラムそんなに上手じゃないんですけど、上手じゃなくても音楽楽しいよみたいなバンドがこれからできたら、別で。

--YouTubeでやりましょう(笑)

藤城 YouTubeで(笑) やりたいです。でも、アイドルミスコンの時もPRでドラム叩いて動画載せました。

--ギャップを感じたので、そこはすごく僕らも見てていいなって思います。アンナさんのイメージって、ハーフの方で、綺麗な、澄ましてるような感じのところが。

藤城 そうですね、澄ましてる感じはよく言われがちです。全然そんなことないんですけど。

--今日話してみたらなんかそういうタイプじゃないっておっしゃってたんで。

藤城 普通ですよね。全然。

--いやいや普通じゃないですよ、オーラバリバリあるけど、でも話す中で共感が持てました。

藤城 良かったです。

--共感度が高い方だなっていうのと、いろいろとご経験されて、もともと自信がないっていうところは、共感が持てるう部分ですね。特にハーフの方で自信がないっていうのって、やっぱそうなんだって同じような人間なんだって、意識が共感できたなと思いました。

藤城 嬉しいです。結構女の子のファンにもそうやっていっていただくことが。

--やっぱりそうですか。

藤城 同じような身長とか、身長が高くていいなって言われることもあるんですけど、コンプレックスに思ってる子もいっぱいいると思うので日本人の子とかだと、そういうのもなんかアンナちゃん見てたら、そんな自分もいいなって思えたみたいに言ってくれる子もいて、そういう共感がしてもらえるのは嬉しいなって思います。

【あなたにとってのヒーローは?】

--最後にHiRToは「ヒーローになりたい人応援メディア」ということで「あなたにとってのヒーローとは?」という質問があるんですけど、アンナさんにとってのヒーローとはズバリどなたでしょうか?

藤城 これは個人名を挙げてもいいんですか。

--個人名であげても結構ですし、何でもどんな歴史上の人物でも誰でも結構です。

藤城 私にとってのヒーローはJUDY AND MARYのYUKIさんがヒーローで、もうずっと大ファンなんですけど。ユキさんはJUDY AND MARYというバンドでもYUKIというソロでも5万人が入る東京ドームでワンマンライブをしてて、それって日本で多分初めてなんですよ。バンドでもソロでもって。それを成し遂げてるのがすごく希望で、私はバンドで武道館を埋めたいとは正直思ってないんですけど、CY8ERというグループの一員として、そういう大きな舞台に立った後も活躍できるように、YUKIさんは目標だし、今も48歳とかに全く見えないし、いつもYUKIさんもライブ中にドラムをやったりギターで歌ったりとか、すでにその5万人、1人で集められるぐらい才能がある方なのに、常にファンの方に、挑戦してる姿を見せてくれたり、新しいものを届けてくれるんです。その姿勢が本当にヒーローだし、自分も頑張ろうって思えるので。

--憧れのヒーローなんですね。

藤城 はい、憧れであるし、その彼女が活動してくれてることがもう希望というか、そういう私にとってのヒーローです。

--直接お会いされたことはあります?

藤城 ないんです。YUKIさんがCDを買いに来るって噂を信じて渋谷のタワレコでバイトしてたんですよ。そのぐらい好きなんですよ。

--(笑) すごい。

藤城 でも私が出勤する前に買いに来てしまって、ニアミスだったんですけど。ただ、YUKIさんの作曲やってる方とお知り合いというかお友達になったんですけど、なかなかね、そんなもう恐れ多いんで、お会いするなんて私はもうただただファンとして応援できれば。でも本当に何だろうな、ちょっと元気ない時とか迷っちゃった時とか、すごく元気で機嫌がいい時もYUKIさんの曲って寄り添ってくれるので、お守りというか、絶対的存在なので、元気をくれる存在がヒーローだと思うので、元気をくれるし寄り添ってもくれるのがヒーローなのかなと思うので私にとってのヒーローはYUKIさんですね。

--またいつかYUKIさんとお仕事とかができたら、最高ですね。

藤城 本当に頑張ります(笑) いつか何かできれば。

--これからもHiRToは応援していきますので。

藤城 ありがとうございます。

--またどこかのタイミングで、何年後かにインタビューができればと思いますので、引き続きよろしくお願いします。

藤城 ビッグになります。よろしくお願いします。

--ありがとうございます。

<プロフィール>
藤城アンナ(ふじしろ・あんな)ポーランドと日本のハーフモデル・ミュージシャン。アイドルとして2021年1月には日本武道館で解散ライブを実施。ミス・スプラナショナル日本大会3位・特別賞を受賞。2021年男女5人混成バンドのwachowski(ウォシャウスキ )を結成。バンドではボーカルとキーボードを担当。1stシングル「喪失」を1月29日より配信リリース。特技はドラム

(インタビュアー:山口義徳)

【藤城アンナ】インタビュー前編:アイドル時代を振り返って得たもの

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